クラッシックミニのオートマチックトランスミッションを乗られる上でご注意いただきたい内容
ミニ以外の車はオートマチックミッションにはATFという専用のオイルを使用しますが、ミニはエンジンオイルでミッションも作動させております
ATFは温度による粘度の変化がエンジンオイルより遥かに少なくATを作動させる為の油圧変化が起こりにくく出来ておりますが、エンジンオイルはエンジンの潤滑の為のオイルとして作られておりますので、温度による粘度の変化が大きく油圧の変化が大きいオイルです
冷間時には固くなりますので油圧は高く、温間時には粘度と共に油圧も下がります
冷間時
冷間時には高い油圧により特にオイルフィルターからオイル漏れを起こしてしまう事があります
起こらないようにするにはまず暖気運転が必要です。必ず2,3分特に冬季や早朝、深夜に動きだす時は長めに行ってあげてください
オイルフィルターのケースの劣化により変形しやすくなってしまっていたり、製品次第ではオイルフィルターに付属しているOリングを使用すると漏れやすくなったりしますので、劣化したケースの交換や、質の良いOリングを使用してください 部品はこちら≫
もしオイルフィルターからオイル漏れをしてしまい気が付かないで走行してしまうと大量にオイルが減ってしまいエンジンやミッションの故障に直結してしまいますのでご注意をお願いします
温間時
温間時には、作動させる為の油圧が不足になってしまいます。特に夏季に長距離の走行、高速道路の走行などを行うと温度が上がります
ATの故障はここが原因の事が多いです
ミニのオートマチックは長く作られた歴史の中で、材料の使用の問題などで途中で大きな変更が行われました
基本的な設計は元のままで変更を行い、以前よりも高い油圧で作動する様に変更されております
昨今の温暖化や渋滞によりどの車両も適正な油圧を供給する事が困難になってしまっております
簡単な説明になってしまいますが適正な油圧が得られないと、1速、3速、リバースが同時に作動してしまいます
オイルはオイルポンプにより供給されています。
オイルポンプはエンジンの回転により作動しておりますので、概ね1500回転以上になれば、適正な圧力を供給できていますが、信号待ちなどのアイドリング状態ではどの車両も適正な油圧は供給出来ておりません。走行を始めてしまえば間もなく供給できるのですが、その間は上記のような状態になってしまいます。
まして高速走行後に渋滞してしまったりしますと渋滞の間はほとんどその状態になってしまっています
オートマチックの故障は、フォワードクラッチ(前進するためのクラッチ) 3RDのブレーキバンド(3速走行にする為のブレーキ) リバースバンド(バックする為のブレーキ)、ギヤーの破損 この4箇所が故障がほとんどです
どの箇所が最初に故障してしまうかで原因は全て同じです
出来る限りそのような状況を作らない様にするには、高温時に高い粘度を保てるエンジオイルが必要ですので、弊社では高温時にしっかり粘度を保てるPhillip66のシールドクラシック20w-50をお勧めしております
オイルはこちら≫
オイルのみに限らずエンジンオイルと共用しておりますので、冷却系統に不具合や劣化があり水温が高温になりやすい状態や足廻りり、ブレーキ廻りに不具合や劣化があり走行の抵抗になってしまっていますとミッションにも負荷がかかってしまいますので定期的な点検、メンテナンスは必ず必要です
車として利用する以上、上記のような状態にならないように使用するのは不可能と思いますし、オーナー様それぞれの利用方法や環境もございますので
長い距離及び年月使用した際の消耗品の交換は必要になってしまいますが、オーナー様、修理する人、メンテナンスする人が上記の様な事をご理解いただき出来る限り故障無く長くお使いいただけると良いと思います。
発進時に加速すると異音やジャダーを感じたり、バック時にアクセルを踏むと異音やジャダー滑りを感じた場合
温間時に1,D,Rにシフトした際に繋がるのに時間がかかったりアクセルを踏まないと繋がらない場合は
クラッチ、ブレーキの減りやシールの不良の始まりですので、消耗品の交換で修理が可能な段階で早めの修理をお勧めします